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【レビュー】「ジェミニマン」 ウィル・スミス好きに捧げる映画!

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『アラジン』のジーニー役としても活躍したウィル・スミスの最新作。CG処理で若くなった彼が二役を演じているのがこの作品の売り。最近、この手のCG処理が流行りな気がする。


で、なんでウィルが二人いるのかというと、片方オリジナル、片方クローンで作られた強化人間という設定があるからだ。
これだけを聞いても分かるようにこの作品はかなりぶっ飛んでいる。
超高速の新幹線の乗客を狙撃し、手りゅう弾を銃弾で弾くなどの芸当を簡単にやってのけるのだ。いちいちツッコミを入れていたら疲れてしまう。


とはいえ、この作品はそうしたリアリティを投げ打ったこともあってか、ありえない爽快なアクションを楽しめるようになっていた。
バイクをアクロバティックに操作し、パルクールで縦横無尽に移動、銃弾をこれでもかと使用したアクションが面白くないわけがない。
唯一、残念だとすればその盛り上がりが最高潮になるのが中盤で、最後までそれを超えられなかったことだろう。
「VSモノ」よろしく、二人が対立関係から協力関係に変わったのが痛手だったのかもしれない。


ここまで読んでもらうと分かるかと思うが、この作品はウィル・スミスのために作られたかのような映画だ。ファンにとっては堪らない。
アダルトウィルのシーンが終わればヤングウィルのシーンになり、やがて二人が合流して戦う。終始、彼を堪能できるのだ。
もちろんアダルト、ヤングどちらもカッコよさと人間味を持たせてある。
アクション、ドラマの二方向において、二役の個性を表現していたのは多くの作品に出演してきたウィルの演技力があってこそ。『アラジン』のジーニーとは異なるウィル×2を見ることが出来た。


リアルタイムで見たわけではないがウィル・スミスと言えばやはり『インデペンデンス・デイ』のヒラー大尉だ。
今作でのCG処理で若返った彼の姿はその頃を思い出させる。
映画ファンとしては、俳優にヤングとアダルト2人いると映画の可能性も広がって嬉しいのかもしれない。