【レビュー】オーシャンズ8(ネタバレあり)
『オーシャンズ』シリーズといえばカッコいい男たちがスマートに強盗を行う人気シリーズです。
その精神的続編であり、主要キャラクターを女性に交代したのが今回レビューする『オーシャンズ8』です。
豪華女優陣が8人集まって目指せ1億5千万ドルの宝石!というなんとも分かりやすいストーリー。
仲間を集め、作戦を立て、準備をしてから実行に映す。
本作でやるのはただそれだけ。けど、それがいい!
シンプルで分かりやすいストーリーは取っ付きやすく、売りでもある美しい女優陣を堪能する時間にじっくり当てられます。
もちろん彼女たちを彩る衣装にも力が入っており、シーンごとに変わるという美しさを見せていました。
その最たるはメッドガラのシーン。
各女優がセクシーなドレスに身を包み、きらびやかな装飾品を身に付けた姿はそれだけでも圧巻でした。
これを見られるだけでも本作を見た価値があると言っても過言ではないでしょう。
当然のことながら、本筋である宝石強盗にも力が入っていました。
現代だからこそ受け入れられるハイテク機器を駆使した計画は、これまでのシリーズにはなかったワクワクを与えてくれます。
シリーズお約束でもあるアクシデントがあるのもまた一興。
保険屋フレイジャーの魔の手が伸びてきたりと、一筋縄では行かないハラハラさせられる展開は見ごたえがありました。
それでも最後にはスマートに決めるのですからその爽快感は気持ち良かったですね。
宝石総取りという二段階のオチがついていたのも良いサプライズでした。
このように痛快で楽しめるストーリーになっていたのは、キャラクターの個性があったからでしょう。
リーダーのデビー(サンドラ・ブロック)や相棒のルー(ケイト・ブランシェット)を初め、ユーモアたっぷり、美人揃いのキャラクターが集結するのは、ストーリー同様に取っ付きやすかったです。
各々、役割もしっかりと確立されており、まごうことなきチームとしてまとまっていたのが印象的でした。
そして、本作で外せないのが(一応)ターゲットとなるダフネ(アン・ハサウェイ)です。
セクシーでありながらどこか可愛らしさも持ち合わせた魅力。
おバカなのかと思いきや頭の回る頭脳派で、時折見せる小悪魔な笑顔は破壊力抜群でした。
他にも、デビーの因縁の相手クロードにリチャード・アーミティッジが起用されていたり、メッドガラには有名タレントが多数カメオ出演していたりと、遊び心もバッチリ。
キャストへの愛が感じられる作りでした。
唯一、残念なのはジョージ・クルーニーが出演していないこと。
作中で死んだと言われていましたが、確実に復活してくると思ったのに……
『オーシャンズ13』から実に11年ぶりに公開された本作。(2007年→2018年)
俳優総取っ替えのリブートではあるものの、シリーズのDNAは至るところに生かされていました。
ぜひとも3部作構成にして、『オーシャンズ11』とのつながりを作って欲しいものです。