【レビュー】アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ
パルクールの限界はどこにあるのでしょうか?
人間の体を使った動きなだけに、限界を越えた動きをしてしまえば大事故、大怪我につながることが考えられます。
そんなパルクールの限界を極めたのではなかろうかというのが本作『アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ』で見せられるアクションでした。
ストーリーは前作同様シンプル。
なんやかんやで前作ラストで約束されていた「13街区」は解放されず、またもや政府の裏で彼らを抹殺しようという計画が進行。ダミアンとレイトのコンビが阻止するというものです。
面白さはやはりパルクールにありました。
前作同様、妥協なき危険なパルクールはそれだけで緊張感も爽快感もバツグン!
レイトが棒を使ってトリッキーな逃げ方をしたり、前作からアクセントをつけていたのがまた新鮮でした。
構成も前作と同じで、レイトの活躍シーン→ダミアンの活躍シーン→二人の合流という分かりやすく、飽きさせない構成でした。
パルクールに関しては、ほとんど文句なしの
唯一、気になった点を言うなら前作を意識しすぎていた感じがしたことです。
もはや人間離れした技を見せたり(ベランダから飛び出して半回転してから上の階のベランダに着地するなど)、見所のシーンでリプレイをしたりと、なんだか映画っぽさが強くなっていた印象がありました。
決して悪いわけではありませんが、なんだか気になった部分でした。
ストーリーは前作とどっこいどっこい。
政府の陰謀にはめられたけど逆襲しましたというパターン。
違った点と言えば「13街区」のメンツを引き連れてラストバトルに臨んでいた事。
ポッと出のキャラたちではありましたが、短いうちに個性が出せていたのは良かったと思います。
また、大統領が最後まで善人だったのも良かったです。
ストーリーで意外だったのは、レイトの決断でした。
悪党が行おうとしていた「13街区」のクリーン計画をプラスの意味で実行させる決断は、あまり見ない展開です。
前作のラスト(「13街区」の解放の約束)から本作の始まり(解放の約束が反故されている)につながっていたからこそできる結末であったと思います。
「13街区」の破壊と復興を匂わせることで、シリーズとしても完結となった本作。
けれど、ダミアン役のシリル・ラファエリとレイト役のダヴィッド・ベルの見せたパルクールは、何度も見たくなる最高のアクションだと言えるでしょう。